Vol3. 起業する前に考えておくべき「独立・起業・スタートアップ」の違い

周りの方から起業するか否かなどについてご相談を頂くことが多いので、その際にお伝えしていることを書いておきます。
結論としては独立・起業はすぐやって良いけどスタートアップをするのはちゃんと考えた方が良いよ、というもの。

世間一般とは異なるかもしれませんが、この文章においての定義は以下の通りです。
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・独立:今まで行ってきた業務を会社から離れて行う。コンサルや人材紹介業など。

・起業:今まで行ってきた業務と異なる業務を行う。新たなサービスの開発など。

・スタートアップ:株式を使った資金調達を入れて起業を行うこと。
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独立や起業については、無茶な借金をするような形でなければすぐにでもやった方がいいと考えています。
“成功”したら素晴らしいし、失敗してもそれらを志すような方であれば転職先はきっとあるはず。
考え得るリスクとしては起業しない場合との成長や時間のトレードオフ、資金がゼロになることが主ですが、独立・起業以上にビジネスで成長できる機会は少ないですし、その成長によってサラリーマンとしての収益期待値も何段か上がるはず。

それでもまだ迷うのであれば、期限を決めて起業してしまえば良いと考えています。
それであれば、上記2つのリスクも最小化できますし、起業というものについて過大・過小評価がなくなります。

しかし、株式を使った資金調達を入れるか否かは自分が望む将来と照らし合わせての熟考が必要です。
なぜなら、それをやるか否かによって取り組むゲームがまるで違ってしまうからです。
例えばですが、個人コンサルで月商150万円の場合、売上は利益とほぼイコールなので年収は1,800万円になり、これは個人としてはいわゆる”成功”と言われる数字ですがスタートアップとしては失敗です。
株式を使った資金調達を行った場合、当然ご出資を受けた際の時価総額よりもそれを上げていかなくてはならず、そのためには当然さらに大きな売上(や利益)が必要なので。
そして年商2,000万と20億円、それぞれのビジネスを創る難易度は後者の方が当然高いわけです。

目指すものが自由かつ年収2,000万円程度の生活、ということなのであれば株式を使った外部資本は入れない方が良いです。
もちろん、世界を変えるような大きな勝負をする上でそれは非常に有用ですが、自分が望むものとのミスマッチがある場合それは誰も幸せにしないので。
僕はスタートアップという世界に飛び込んだことを本当に良かったと思っていますが、「起業=スタートアップ」的な風潮には違和感があります。

ここらへんもご参照頂くといいかなーと。
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投稿者: 原口 悠哉

2012年に会社を設立。日本最大級の訪日旅行者向けWebサイト「Japan Info 」を運営。2016年にバイアウトを行いフジ・メディア・ホールディングスグループに参画。現在も引き続き経営を行う。 Facebook:https://www.facebook.com/haraguchi.yuuya

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