Vol.31:スタートアップでは(あまり)やりたい事ができない理由

まず「スタートアップ」というものの定義から始めますが、ここでは外部から株式割当による資金調達を行い、将来的になんらかのEXITを目指すものとして置きます。
つまり、小さな成功ではなく、大きな成功を目指すためのものです。

じゃあなぜやりたい事ができないのかという話なのですが、その理由は勝負をかけるべき領域が限られるからです。
ポール・グレアム氏なども言っていますが、ビジネスを始める上でどの市場で勝負すべきは非常に重要です。
特に、大きな成長を目指すスタートアップ経営においては、小さな市場ではなく大きな市場での勝負が(本来)常に求められます。
そのため、起業家が選択できる市場は現在であればFinTech、ヘルスケア、ECなど限られたカテゴリーのみとなります。

もちろん、その限られたカテゴリーに対してあなたがもともと興味を持っていれば、自分がやりたい事業をスタートアップとして運営することが可能です。
しかし、それらに関心がない場合であっても、大きな事業を創ることが最も重要であるスタートアップにおいては、それらの領域から何かを選び、事業を進めていかなくてはいけません。

起業家には2つのタイプがあります。
1つは自分のやりたいことをベースに事業を創る人。
そしてもう1つはトレンドを見据え事業を創る人。
もし、あなたが自分を前者寄りだと思うのであれば、スタートアップでの事業運営はあまりおすすめしません。
スタートアップをすることが、起業の目的ではないので。

投稿者: 原口 悠哉

2012年に会社を設立。日本最大級の訪日旅行者向けWebサイト「Japan Info 」を運営。2016年にバイアウトを行いフジ・メディア・ホールディングスグループに参画。現在も引き続き経営を行う。 Facebook:https://www.facebook.com/haraguchi.yuuya

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